もろい対決
クラスないは一見平成を取り戻したかに見えたがひそひそ
とささやかれる私語は陰湿で何か起こらないと空気は清浄化
されそうにない
もっぱらの私語の内容は1)A君B君のグル-プの頼りなさ
だった これまでの天下さまにしてはいかにもモロイということ
2)SとK君の豹変には男女共々拍手喝采であった そして
二人の耐えてきた過去を振り返ってみて同情の共感が胸の内に
じっと沸き上がってきた 特に長身で頭のいいS君には女子
生徒の見る目が違った 敬意と親情が込められていた
もう一度何かが起こるこのままでは収まりそうにないというのが
多数の予感であった
そして その日が突然やって来た
今度の仕掛人はAB君だった 放課後校舎の影にSK君が呼び出された
そのことを予測していたSグル-プはその場所に集結した
A君の一撃で火ぶたは切られたものの人数は断然Sグル-プが多い
あっきなくSグル-プに取り囲まれたAグル-プは一人又一人と
エスケ-プして残る数名は圧倒的な数のSグル-プの前でへたりこんだ
「おいっ A この前は手加減していたが今日は縁了なしだからな
これまでのお返しだ お返しは 倍だからな」
S君のパンチは素早くしかも強打 シャ-プな連打には疎開組のみじめな
歴史の恨みが込められている しごかれても耐えに耐えてきた過去がある
S君は疎開組全員のうっ憤をはらすのだと燃えた
ABグル-プは完璧に打ちのめされた
「おい お前ら 立ち上がって詫びの一つでもいえないのかね」
S君に続いてK君が「しようもない奴らだ」
そんな言葉を残してSグル-プはその場を引き上げた
この結末は明日にします